特産品

豊富なフルーツで彩られた店内に元気な庄内弁が響く直売所!

店頭を華やかに飾る種類豊富なフルーツたち

 産直あぐりは、米どころ庄内地域においては珍しく、果樹の多品種栽培をほこる櫛引地域にあります。質・量ともに県下有数の果樹地帯、周囲には観光農園もたくさんあります。

 

 

 そんなフルーツタウンに建つ同店の最大の魅力は、なんといっても種類豊富な果物の数々。さくらんぼにメロン、モモやイチジク、ブルーベリー、ぶどう、柿、りんご、梨…、色鮮やかな果物たちが、季節ごとに店頭を華やかに飾ります。

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 お話をうかがったのは、叶野由佳さん。笑顔が素敵で元気な庄内弁がトレードマークの産直あぐり店長です。

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 叶野さんによると、それだけ多くの果物が出荷される秘密は、「組合員の農家のやる気の高さにある」のだとか。組合員は、年配の農家の方でも新品種の栽培に積極的に取り組んでいて、店側から何も働きかけなくても、毎年新しい品種がどんどん店舗に登場するのだそうです。

 「店舗のスペースが限られているので、(出荷者らは)果物の時期には1日に何回も出荷に来てくれます。そうすることで、お客様と直接話して、そこでもらえる生の反応が面白いんでしょうね。例えばぶどうなら種なしが良いのか種ありが良いのか、皮ごと食べられた方が良いのか、など、直接会って話すことで彼らのニーズをかなり身近に感じていると思いますよ」と、その様子を話します。

 出荷組合員数は90人と、同程度の規模の店舗と比較すると、決して多くありません。しかし、組合員は専業農家が多く、さらにそのほとんどが、ここ「産直あぐり」を出荷の柱に据えて活動しているそうです。組合員一人ひとりが重要な戦力として店を支えています。

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 上野重和さんは、産直あぐりを支える大切な組合員の一人。上野さんのところでは、農産物を出荷するだけでなく、野菜苗の栽培・販売も手がけています。育てた苗を同店に出荷して、組合員らに新品種を紹介したり、育て方のアドバイス等も行って、店の豊富な品ぞろえに一役買っています。

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 この日、上野さんの枝豆畑にも少しだけお邪魔しました。出荷の時期が重ならないようにと、「蒔く時期を少しずつずらして、長期間の収穫ができるようにしている」と、その工夫を教えてくれました。

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 こちらは、この日たまたま梅干しの出荷に訪れた、会員の五十嵐弘子さん。「あぐりは生活のすべて。夢でもあぐりのことを見るの」と、にこにこしながら話す様子に、この場所をどんなに大事に思っているかが伝わってきます。 

 「『朝になったらあぐりさ行かねば』と、みんな思ってくれていて、それが、毎日の原動力になっているのかなと感じます」。組合員について、実感を込めて語る叶野さん。組合員にとって、産直あぐりは日々の活力の源、生活の中心であり、叶野さんはじめ店舗スタッフらは、その気持ちを感じるからこそ、売る努力を惜しみません。

庄内弁でのふれあいも、産直ならでは

 叶野さんのモットーは、「現場主義」。常に店頭に出て、来店したお客さんとの直接のやり取りを大切にしています。そんな彼女のこだわりの1つが「方言を使った接客」です。

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 「この地域を知らないお客様にとっても、ここに住んでいるお客様にとっても、この地域ならではの言葉って魅力的だと思います」。

 そんな言葉の通り、産直あぐりに一歩入ると、叶野さんはじめ店舗のスタッフの皆さんの、元気の良い庄内弁が耳に飛び込んできます。さらに、レジでは事務的なやり取りでは終わらず、お客さん皆が顔見知りなのかと思ってしまうほど、楽しそうに来店したお客さんとお話しする様子が印象的でした。朗らかな庄内弁の響きに、聞いているこちらまでなんだか楽しい気持になります。

 「『お客さんとのおしゃべり』って、産直の良さなのかなと思うんです」と笑顔で話す叶野さん。その言葉に、深くうなずかされます。

自信を持って売れるお店に

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 さらに同店には、地元食材を使ってあぐりオリジナルの加工品を作る加工所「加工あぐり」、旬の食材を使った家庭料理が地元客からも好評なレストラン「食彩あぐり」、山形のブランド米「つや姫」を使った米粉パンが人気のパン屋「あぐりじゅパン」なども併設されており、生鮮品以外の見どころも満載。

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 「加工あぐり」で作るオリジナル加工品の中でも、とりわけ高い人気を誇るのが、山形県の名産ラ・フランスを使った「プレミアム ラ・フランスジュース」。これは、旬に収穫した完熟ラ・フランスのみを徹底使用し、丁寧な手作業で作られる、贅沢な一品です。

 この商品、ジュースとしての販売のみならず、同商品を原料に使用したソフトクリームやゼリーも販売しており、こちらも店の人気商品。生鮮品だけでなく、それを使って一次加工、二次加工したオリジナル商品を作ることで、製品に高い付加価値が加えられ、店の魅力もより一層高まっています。

 「産直って不思議なことに、高くても良いものが売れるんですよね」と叶野さん。「安いものを求めて、ではなく、良いものを買いたいというお客さんのニーズをますます感じるようにありました。これからも、そんなお客さんらに喜んでもらえるよう、自分たちが自信を持って売れる商品が並ぶお店でありたいと思っています」と力を込めて話してくれました。

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販売店舗名 産直あぐり
里の物語掲載情報 /market/06203/461/
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