白カビチーズの代表格で、チーズの女王と呼ばれている、フランスカマンベール地方発祥のカマンベールチーズ。日本でも数多く作られている人気の白カビチーズです。
北海道道東にある鶴居村のハートンツリーではあえてカマンベールの名前ではなく、白カビチーズという名前を使って、ひとつひとつ手づくりしています。牛乳は、鶴居村で酪農を営む、菱沼農場のとても甘く濃厚な牛乳にこだわりを持ち、すべてのチーズに使用しています。
独特の風味を持つ白カビチーズですが、ハートンツリーの白カビチーズはクセもそれほど強くなく、牛乳の風味豊かでとても食べやすいミルキーなチーズに仕上がっています。カマンベールチーズが苦手でも、ここのものは食べられるというお客様も多くいます。ハチミツやオリーブオイルをつけてもおいしいですし、1分から2分程度オーブンで温めて、溶けたところをパンで、すくって食べるのもおすすめ。
タンチョウヅルの飛来で有名な北海道鶴居村。旧1万円札の裏に描かれたツルの絵のモデルになった場所です。そんな鶴居村の小高い丘にあるのがハートンツリー。レストランやゲストハウス、体験工房など様々な鶴居村の恵みをテーマにした小さなコミュニティです。
オーナーの服部佐知子さんは、大阪でフランス料理を学んでいましたが、故郷北海道に戻り、酪農をしながら自給自足の生活がしたいと、帰郷。そしてハートンツリーを設立しました。旦那さんの服部政人さんは、美しい村・鶴居村観光協会の事務局長をしており、鶴居村の良さを多くの人に知っていただこうと、日々奮闘中です。
服部政人さん佐知子さん夫妻
鶴居村にある菱沼農場のまるでハチミツが入っているかのような、とても甘みのある牛乳でチーズ作りをしています。この菱沼農場、酪農の後継者問題が多い北海道では珍しく、3人の息子が継いでみんなで経営している大家族農場。農場に行くと、3人の息子さん達とその奥さん達、子ども達が大勢で生活していて、とても賑やかで明るい気分になる、幸せ農場なのです。
またハートンツリーでは、レストラン、ゲストハウス、体験工房などを展開し、国内外問わず、多くの人が集い幸せ空間を作っています。そんな菱沼農場とハートンツリーの幸せな空間と愛情をお裾分けしたいという想いで、ハート型のチーズにこだわりました。ハートの形の白カビチーズは、熟成が難しいからと周りからはあまり勧められませんでしたが、1年以上試行錯誤をして、ハート型の白カビチーズを完成させました。
酪農が盛んな鶴居村でも、酪農の後継者問題は深刻です。佐知子さんは、こんな良い場所にこんなおいしい素材があるのに、牧場がどんどん減っていくのはもったいないと、北海道鶴居村の酪農の応援を続けています。
自分たちがモデルケースになって、楽しく酪農をテーマに生活していれば、多くの人が、酪農の良さに気が付いてくれるのではないかと日々奮闘中。そして、実家の酪農を継ぎたい、という若者がいれば、今までの経験やノウハウを伝え続けています。それで実際に継いだ跡取りもいます。この白カビチーズ、服部夫妻の鶴居村そして酪農への愛情と情熱もたくさん詰まっています。
ハートンツリーはゲストハウスもあり、国内外のお客様が訪れます。また、働きながら長期滞在する外国人の受け入れも行っており、国際色豊かな異文化交流拠点でもあります。そんな外国人にも人気なのが、この白カビチーズ。カマンベールで有名なフランス人もおいしいと言い、お土産に買って帰るほどです。
本場のフランス人も認めたハート型の国産白カビチーズ一度ご賞味ください。
農家レストラン名 | ファームレストラン ハートン・ツリー |
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里の物語掲載情報 | /restaurant/01667/8570/ |