旧鳥川小学校校舎をホタルを通して自然環境を学ぶ施設としてリノベーションし、2012年に岡崎市ホタル学校がオープンしました。
開設・運営は、岡崎市により行われています。
鳥川町の取り組みをはじめ、岡崎市では以前からとても盛んにホタルの保護活動が行われていて、その活動は全国的にも大変誇れるものです。古くは昭和23年に美合町に発足した「生田(しょうだ)蛍保存会」。これは昭和10年に国の天然記念物に指定された、山綱川下流域の「岡崎ゲンジボタル」が乱獲により激減したことがきっかけです。その後、昭和41年から始まった河合中学校や、岡崎ゲンジボタル河合保存会によるホタルの幼虫飼育の挑戦など、幾度かの失敗を繰り返しながら、長年にわたり多くの実績をあげています。ほかにも生平 (おいだいら)町や六ツ美地域でも保護活動が行われています。現在では、ホタルの観察ができる場所も増え、須淵(すぶち)町、岩中町などの乙川(おとがわ)流域や、池金町、真福寺(しんぷくじ)町、八ツ木(やつぎ)町の「おかざき自然体験の森」などでも確認できます。そして、平成24年4月には、旧鳥川(とっかわ)小学校を改修して「岡崎市ホタル学校」がオープンしました。市全体のホタル保護活動の拠点として、また、市民の環境学習の拠点として活用が期待されています。
「岡崎市ホタル学校」では、ホタルや自然環境について、見て楽しいイラストや模型のほか、人々がホタルにどう親しんできたのかという歴史についての資料も展示しています。 また、ホタル飼育室にはゲンジボタルの幼虫や幼虫のエサとなるカワニナ(巻貝)を飼育しており、いつでも観察することができます。
また、鳥川小学校記念室では、閉校となった鳥川小学校の136年の歴史や思い出を、卒業生の写真や作品などを交えながら紹介しています。
ホタルやホタルを取り巻く自然について、様々なプログラムを通して家族で楽しく学ぶ全6回の継続プログラム「ホタルマスターファミリー講座」を開催しています。(毎年3月に募集)この講座は、様々な体験から自然や生き物への理解を深め、発見や感動を分かち合いながら自然保護意識を高めることで、自然との共生を考え、責任ある行動ができる人材の育成を目指していきます。
◆第1回(4月)ホタルについて知ろう
◆第2回(5月)ホタルの里の昆虫や植物を調べよう
◆第3回(6月)ホタルの発光と生息環境を調べよう・ホタルを観察しよう
◆第4回(7月)川の生き物を調べよう・自由研究の基礎を学ぼう
◆第5回(8月)ホタルの自由研究に取り組もう
◆第6回(9月)午前/自然からの恩恵を体感しよう・午後/環境教育プログラム体験と活動の総まとめ