旧真田小学校を空間絵本美術館としてリノベーションし、2009年に「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」がオープンしました。
開設・運営は、「NPO法人越後妻有里山協働機構」によって行われ、「大地の芸術祭」の拠点施設の一つとして美術館事業が行われています。
美術館は丸ごと、絵本作家の田島征三さんが長年思い描いてきた空間絵本です。「鉢」の人たちと多くのボランティアスタッフの力で、田島さんのイメージがひとつひとつ形になり、空間絵本が現実のものとなりました。
山と山に囲まれた場所に鉢という集落があります。その中心にある小学校は廃校になり、集落の人々と絵本作家・田島征三によって小さな美術館になりました。カラッポになった校舎を舞台に、最後の在校生と学校に棲みつくオバケたちとの物語が、絵本『学校はカラッポにならない』となり、その物語が校舎いっぱいに広がります。体験型の“空間絵本”美術館として、訪れる人を楽しませています。みんなの笑い声を食べるトペラトト、夢をぺしゃんこにするドラドラバン。学校にひそむたくさんのオバケたちや思い出に会いにきませんか?
空間絵本の余韻を味わえるカフェ「Hachi Cafē」。集落の名称「鉢(はち)」から名付けられました。集落の方からいただく新鮮な野菜でつくるランチメニュー、市内の珈琲豆専門店「ミールクラフト」さんが考案したオリジナルブレンドコーヒーを味わうことができます。
教室の床板を外して敷き詰められた土。自然に生えてきた植物が暮らす「くさむらの部屋」。小さな家のTVからは、シズリンの声による動画作品「くさむら」が流れています。 また、田島征三が半世紀で描いてきた数々の絵本や作品集等を、ゆっくりと読むことができます。