宮崎県西部の山間部の豊かな自然に恵まれた人口1200人の西米良村の小川地区。住民は100名ほどの集落ですが、この地区内になる交流施設「おがわ作小屋村」には年間20,000人を超える観光客が訪れます。それは過疎化・高齢化に直面しながら、この地域に伝わる郷土料理を目玉にして、地域の特色を活かした郷土食のおかげと言われております。
お食事処は、茅葺屋根の「作小屋」の中にあります。作小屋とは、平らな場所の少なく、山に囲まれたこの地で畑はたいへん遠く、家から徒歩で数時間かかります。そのため、農繁期に泊まり込んだ、今でいうセカンドハウスが作小屋です。
そんな作小屋で味わうことができるのが、名物おがわ四季御膳。この地域でとれた食材を使って、この地域の人が丹精を込めて作る小川地区ならではの地産地消御膳です。16種類の小皿料理とご飯と団子汁がついています。とって心も体も大満足な御膳です。
平成21年10月にオープンした、おがわ作小屋は地区住民の有志27名で構成された、おがわ作小屋運営協議会が運営を担っています。
平成の桃源郷づくりを掲げた地域の人々が自らの背丈にあった資源を見出し、工夫を凝らした料理で里山集落に賑わいを取り戻しました。同協議会の上米良(カンメラ)事務局長は、「ここの風景は、桃源郷そのもの。都会の人が田舎の人とふれあい、癒されて帰ってもらいたい。」と胸を張り、次第に移住者や若者がIターン・Uターンしてきており、地域に若者の明るい声が聞こえるようになっております。