食は命をつなぐ重要な資源のみならず、ワインやチーズなど豊かなライフスタイルを形作る重要な要素です。
大いなる田舎の国、イタリアの農村で休暇をとる楽しさを提供するアグリトゥーリズモは、持続的な農家の経営においても欠くことができない取り組みとなっているそうです。イタリアの食文化やアグリツーリズモに詳しい方が帰郷されている期間にぜひ、イタリアのアグリトゥーリズモの実態など最新の情報を聞いてみたいと思います。転送転載はご自由にどうぞ。
1960年代にトスカーナ地方を中心に自発的に始まり、1985年には農家が副業として観光事業を行うことへの補助金が出るようになり、拡大。「宿泊者を受け入れ、現地の農作物やそれで作られた食事などを提供し、農林業もしくは畜産に関わる催しを行ったり、現地の自然でスポーツを楽しんだり出来る機会を提供する個人や法人のこと」とされており、登録制になっています。
アグリツーズモに取り組む農家の多くは所得の半分近くが観光収入となっており、労働日数当たりに換算すると観光収入のほうが上回っている事例も出ているなど農家経営に欠かせない収入源であり、女性や若者が活躍出来る場として、重要になっています。
講師の岡崎さんは、埼玉県の農家の出身。東京女子大学現代文科学部コミュニケーション学科(現:現代教養学部)を卒業後イベント企画・制作業界で働いたのち、「食と農」を自分の専門にとスローフード協会設立の食科学大学を目指し2004年に渡伊、第一期生として3年間学び、卒業後はイタリア・EATALY社にて、日本出店を中心とする海外事業展開の黎明期に携わりました。
2児の出産・育休を経てGEN・JINOWAメンバーとなり、食・農・暮らしの伝統の知恵や技術からイノベーションを目指す体験に基づく学びの機会の提供や、国際人材交流に関わっています。 発酵食品(麹・酢・味噌・酒・納豆・鰹節など)の日伊の専門家の連携事業も実施。現在、ワイン醸造家の夫とともにイタリア・エミリア=ロマーナ州在住。6月末から約2か月日本に帰国します。この機会にイタリアのアグリツーリズムの最新情報を皆さん一緒に学びましょう!!